SATOMI AOKI
- DV未然防止教育実践者(アウェアデートDV防止プログラムファシリテーター)
- 2級キャリアコンサルティング技能士(国家資格)
- 産業カウンセラー
みなさん、こんにちは。私は大分県内を中心に、主にデートDV防止プログラムを通してジェンダー平等についてお話をさせていただく活動をしています。私たちは誰が上でも下でもなく、対等・平等、お互いに尊重し合う関係性です。一方でDVでは、支配ー被支配の関係となり「力と支配」(power & control)が起こります。DVの発生する大きな要因の1つはジェンダー(社会的文化的に作られる性別役割)の期待や縛りです。「女らしさ」「男らしさ」などのジェンダー規範やジェンダー不平等な社会の中で、不平等な上下の関係によりジェンダーに基づく暴力(DVやデートDV、セクハラ、性暴力など)が起こります。ジェンダーの思い込みや偏見を自分ごととして気づいていただけるような講座を目指しています。幸せに生きる人をたくさん増やしたい。誰もが能力を発揮でき自分として生きることができる社会の実現のために活動しています。
アウェアFネット所属 https://aware-fnet.com/
代表の人生ストーリー
父から暴力をふるわれる母を守れなかった悔しさを感じ心の傷を負う。
両親が別居してくれたおかげで直接的に暴力を目にすることから逃れることができた。
小学校6年生の時に両親の離婚が成立。自分の苗字が変わることで、まわりに両親が離婚したことが伝わる。しかし家庭内で暴力が起きていたことを誰にも言うことはなく、みんなに心配をかけないようにふるまい続ける。
おとなしく笑顔が少ない自分に、中学校の英語の先生が声をかけてくれ、英語の暗唱大会に挑戦。練習に励んだ結果、最優秀賞の副賞としてアメリカでホームステイを経験。チャンスは準備をした人のもとに巡ってくること、自分の努力で自分の人生の道が開けるという体験をする。当時先生から教わった『True Colors』(シンディ・ローパー)という名曲や“I Am I Can I Will”という詩を通して、ありのままの自分として生きることや自分を大切にすることを学ぶ。
経済的理由で大学進学をあきらめ、公務員試験に挑戦。あきらめずチャレンジし晴れて市役所職員に。自分が社会に貢献できるやりがいを感じる。
ジェンダーに基づく暴力を経験
電車内での痴漢、本屋での盗撮、食事の席でのセクシュアルハラスメント、交際相手からのデートDV、女性であることで蔑視されるなど女性が被害にあいやすいジェンダーに基づく暴力を複数経験。
虐待や暴力を学ぶ人権研修でパニック障害を発症。当時は女性であることで被害を受けてきたこれまでの経験や、子ども時代の面前DVの被害経験の影響とは気づかず、自信をなくす。自分の人生や仕事を含むキャリアにひとりで悩み続け自治体職員を離職。
学び落としに励む
自分が今まで身に着けてきた間違ったジェンダー規範を学び落とす。アンガーマネジメント、アサーティブコミュニケーション、発達障害、メンタルヘルス、ジェンダー、DVなど必要な知識を身に着ける。特にジェンダーに基づく暴力であるDVが「力と支配」であること、さらにジェンダー不平等な社会構造から起きることを専門的に学ぶ。
新型コロナの流行により多くの企業が倒産し解雇、多くの人が離職する事態に。再就職をサポートする仕事に転職。多くの方々の人生にかかわっていくなかで、改めてハラスメントやDVの予防の大切さを深く実感。人生の転機で悩む人たちのサポートをしたいとキャリアコンサルティングのプロを目指す。一方でDVにより子どもと引き離される女性たちに複数出会い、深刻な日本のDV被害の実態を知る。日本のジェンダーの不平等さを改めて問題視する。
デートDV防止講座(DV未然防止講座)を実施
「子どもたちを加害者にも被害者にも傍観者にもさせたくない」本業の傍らDVと児童虐待を防止するために若者向けのデートDV予防講座を県内の学校に提供。そのほか市主催の人権講座や企業のハラスメント防止講座等にも登壇。デートDV防止プログラムはジェンダーを軸としたわかりやすい講座で、ハラスメントやいじめの予防としても効果的、アウェアのデートDV防止プログラムは多くの方から支持され約2年間で1,000名以上の方に提供。
執筆活動やSNSでの啓発等、暴力防止とジェンダー平等な社会に向けて活動中。